金投資の方法と主な商品~初心者はまず現物投資から
金投資のメリットや魅力・金相場の推移などをみてきました。
それでは金を対象とする投資商品としては、どのようなものがあるのでしょうか?
日本国内でこれから金投資にチャレンジしようとする場合、検討対象としては以下のものがあります。
詳しくは別コラムで、個別にご説明していきます。
【現物投資】
金の入手方法に違いはありますが、「現物で金を購入する」ものです。
金投資の方法としては、もっともポピュラーなものと言えます。
● 金地金(バー・延べ棒)
● 地金型金貨(コイン)
● 純金積立(毎月一定額を積立て金を買い付ける)
「金地金(バー)」は、金の現物購入として一番イメージしやすいのではないでしょうか。
金地金は、貴金属商や商社・鉱山会社、銀行やデパートなどで購入できます。
金地金の表面に保証すべき条件がすべて刻印され、保証書は発行されません。
最小売買単位は5グラムからのところが多いですが、500グラム以上の金地金以外には所定の手数料がかかります。
現物をどう保管するかについての慎重な検討が必要です。
詳しくは 金投資 現物投資の基礎知識(1)~ 金地金について をご覧ください。
「金貨(コイン)」は、収集家用の「記念金貨」と、各国政府が発行し品位を保証する「地金型金貨」があります。
金投資は、一般に投資用の地金型金貨で行います。
金地金に比べると取扱会社はやや少なくなり、貴金属商や宝石商・鉱山会社・コインショップなどで購入できます。
金地金同様、現物保管の問題が生じます。
詳しくは 金投資 現物投資の基礎知識(2)~ 地金型金貨について をご覧ください。
「純金積立」は、3,000円以上という小口から金投資をはじめることができ、金の現物保管の問題も解決してくれるため人気があります。
買い付けた金は取扱会社が保管(保護預かり)してくれ、申し出ることでいつでも、金地金や金貨として引き取ることができます。
ただし、年会費や手数料などは別途かかります。
金地金を販売している会社のほとんどが、純金積立も取り扱っています。
店頭以外に、電話やインターネットでも受け付けている会社もあります。
詳しくは 金投資 現物投資の基礎知識(3)~ 純金積立 をご覧ください。
【金ETF~金現物との交換ができない投資】
3万円ちょっとの金額からスタートでき、手数料もそれほど高くなく手軽に参加できます。
ただし最大の注意点は、「金の現物とは交換ができない」ことです。
● 金ETF(Exchange Traded Funds、金の上場投資信託)
投資成果が金価格に連動するよう設計された、投資信託です。
東京証券取引所と大阪証券取引所に上場されています。
東証の金ETFは、米国での大口のみ例外的に現物との交換が可能ですが、基本的に「金ETFは現物との交換は不可」と考えておいてよいでしょう。
購入は株式売買のように、証券会社を通じて証券取引所に注文を出します。
現在は、3万円台くらいから購入が可能です。
投資信託ですので、信託報酬や委託手数料をとられることになります。
詳しくは 現物投資以外の金投資~「金ETF」について をご覧ください。
【先物取引】
● 金ミニ(金先物ミニ取引)
● 金先物取引(商品先物取引)
金を対象とする、商品先物取引です。
将来の一定時期の商品の受け渡しを約束して、その価格を現時点で取り決めるのが先物取引で、手もとに商品がなくとも、支払代金と受取代金の差額を決済すればよい「差金決済」のやり方が一般的です。
必要な証拠金を積み、商品取引員を通じて取引に参加します。
金先物取引は金1キロを取引単位としますが、個人投資家の参加を促すため、2007年から100グラム単位の「金ミニ(金先物ミニ取引)」が導入されました。
先物は本質的にハイリスク・ハイリターンの取引ですので、初心者には現物投資主体で臨むやり方を強くおすすめしておきます。
【その他】
● 金鉱株を組み入れた株式や投資信託(ファンド)を購入
主な産金国で実際に金を採掘・精錬する企業の株式を直接購入したり、あるいはそれを組み込んだ投資信託(ファンド)を購入するものです。
株価や投資信託の運用成績は、金価格の動向に連動しやすくなります。
株式や投資信託ですので銀行や証券会社で購入できますが、特に投資信託は金鉱株に限定した組成のため、国内のどこでも買えるとは限らない点には注意が必要です。
次の記事は「金投資 現物投資の基礎知識(1)~ 金地金について」です。
ひとつ前の記事は「金投資のリスクとは~為替リスクと価格変動リスク」です。
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